ナチスナチス言っていて、ナチス自体を自分はきちんと知っているわけではないけれど、反ナチスを大義名分としてナチスと同じことをやっているのはなんなのだろう。しかも国家が。2chの煽りとかと同じ匂いがする。自分が言われて嫌だと思っているレスをするみたいなあの感じ。同族嫌悪とかとはまた違う何かというか、ある種計画的にここまでやっていたというのは今までもやってきていたというわけで、もう世界は許さないということなんだろう。今となってはチェチェンは地域紛争程度に見ていたように思うが、今回のような一方的に侵攻した時点で一発アウトな世界になりそうだな。
こうなるとロシアが悪の烙印を押されることになるのは決定的かなと思う。当時のナチスドイツがどのような扱いを受けたかは知らないが、半世紀以上経った現在においてでさえ、ナチスマークをタブー視する程度の扱いを受けている以上は、現ロシアも同様の扱いを受けることになるのではないか。本来であればナチス思想も他人に迷惑をかけないならある程度は許されてもいいはずだし、他国に無害なナチス国家があったとしたら、世界は許容するかもしれないとも思う。思想自体が他人に迷惑をかけることを是とするものであれば、そうとはならないだろうが、仮に共存ができるのであれば許容されるのではないだろうか。しかし、ロシアの侵攻は及び信仰はその他人に迷惑をかけるどころか生命財産を奪うレベルの凶行蛮行をもって行われている。それは思想も大義名分も関係なく許されないだろう。やってることがナチスと変わらないのだから。思想が違っていたとしても、行為が同じであるならば、世界はロシアの侵攻を許すはずがないというか、許してしまうのならば結局力こそがパワーを受け入れ、時代を1000年以上戻すことと変わらない。国連やEUといった思想の根源を否定するのと同義。たかが1億人程度の国家のためにそれを捨てるとは思えない。
こうなってしまうとロシアという国家が根本から変わるような事態が起きない限り、被差別国家として数十年は過ごすことになりそう。ナチスドイツは敗戦という形で、日本と同様に戦勝国にとって都合のよいように組み替えられたはず。だから、ドイツがドイツとして戦後やっていけるだけの信頼関係が構築できたのだと考える。多少なりとも妥協はあったと思うが、戦勝国及び世界が関係を構築できると判断したからこそと思っている。ロシアは直接的には世界と戦争しているわけではないから、敗戦国という形でロシアという国を再構築する禊は出来ないままになるだろうことを考えると、今後のロシアはそうした被差別国家として近くて遠い国となっていくことになる。
日本と仲が悪い北朝鮮でさえ世界の敵にはなっていないのだから、世界の敵となった国がどうなるかというのは、経済を切り離された国家が現代においてどうなるかというのは、壮大な実験として注目を集めそう。侵攻という形でなければ、イグノーベル賞ものだっただろう。昔の大戦が世界恐慌からのブロック経済化の流れの延長線上にあることを考えると、今回の戦争が世界的な大転換のきっかけになる可能性もあありうるわけで、茶化して考えていいものでもなくなってしまったが。
この1ヶ月で虐殺国家の汚名が着せられたロシアは、今後数十年は取り残されることになるのだろう。早期に停戦して終わっていれば、このような事態にはなっていなかったはず。一時であっても平和の形を取れていれば、1週間だけの間違いとして撤兵していれば、分かりやすいところで言えばスポーツの世界大会にも普通に出場できる状態にはなっていたはず。これが一時的な対処ではなく、恒久的な差別として残り続ける可能性があるわけで、まさにロシアだけ蚊帳の外となる世界が新しく構築されるかもしれないわけで。地球という小っちゃい星の中で村八分が実際に可能になるのかどうか。ロシア側はクーデターなりなんなりで、国家の枠組み自体が変わるような状況にでもならない限り、世界との信頼構築ができずにこのままずっと泥船のままとなりそう。
プーチンは偉大なロシアどころか、時間を戻してロシアを蛮族国家にしてしまったな。
//