┌┬┬┬┬┬●┬┬
├┼┼┼○○○●┼
├○○○●●●●┼
├●●●┼┼┼┼┼
├┼┼┼┼┼┼┼┼
├●┼┼┼┼┼┼┼
├┼┼┼┼┼┼┼┼
例のセキ形の話。
あの形になる場合自体が実はかなり特殊のような気がするのだが、例えばこんな形ならありそう。
で、黒から打つなら
┌┬┬┬壱★●弐┬
├┼┼┼○○○●┼
├○○○●●●●┼
├●●●┼┼┼┼┼
├┼┼┼┼┼┼┼┼
├●┼┼┼┼┼┼┼
├┼┼┼┼┼┼┼┼
★の一線のハイというのは一応先手ヨセ的な意味もあるので頷ける。
白壱、黒弐となって時点の手入れが問題。
┌┬┬┬○●●●┬
├┼△┼○○○●┼
├○○○●●●●┼
├●●●┼┼┼┼┼
├┼┼┼┼┼┼┼┼
├●┼┼┼┼┼┼┼
├┼┼┼┼┼┼┼┼
これに△と打つのが例の特殊セキ形になる手入れ。
なんとなくこれが一番いいようにも見えるが、
┌壱弐┬○●●●┬
参┼△┼○○○●┼
肆○○○●●●●┼
伍●●●┼┼┼┼┼
├┼┼┼┼┼┼┼┼
├●┼┼┼┼┼┼┼
├┼┼┼┼┼┼┼┼
黒壱から伍まででセキになるのが詰碁的解答。この場合白地はゼロ目。黒伍が必要なので黒としては後手だが、白から手入れをする場合は壱か参くらいで白地が6目なので、部分的には両後手6目のヨセとみることができる。厳密には左のハネなどのヨセが残るので、それより少し多いという感じ。
なので、
┌┬◇┬○●●●┬
├┼┼┼○○○●┼
├○○○●●●●┼
├●●●┼┼┼┼┼
├┼┼┼┼┼┼┼┼
├●┼┼┼┼┼┼┼
├┼┼┼┼┼┼┼┼
白は◇と打つ方が良いのではないか。アテアテからのセキ形はすぐに見えるが、これも黒からは後手ではあるし白から見ればアゲハマ分1目ある。白からの手入れも先ほどの図で言えば参くらいなのでそう変わらない。つまり、セキになるにしても部分的に両後手5目程度ということになる。完全に1目分得している。
なお、
┌▼○┬○●●●┬
├┼┼▽○○○●┼
├○○○●●●●┼
├●●●┼┼┼┼┼
├┼┼┼┼┼┼┼┼
├●┼┼┼┼┼┼┼
├┼┼┼┼┼┼┼┼
黒から▼からのヨセに対しては、▽で受けることができる。最低でも二眼活きが確保されているのでセキより地は増えてはいる。
中国ルールならどちらで打っても構わないかもしれないが、日本ルールだと1目変わる。それなら◇に打つ方が正しいと思う。
1目なんて細かいことに思えるけれど、ヨセの知識として知っているだけでいい。形が形だけにそう頻繁には出てこないとは思うけれど、明らかに違うことを理解できているということは大切。
このセキ形がゼロ目かどうか、と悩む前に、そもそも形がおかしい。手入れの仕方がおかしい。ということを感じなければいけないな。コウの振り替わりとかでもあり得る形かもしれないけれど、少なくとも日本ルールにおいては、元々1目分のアゲハマを取れる形だったのだから。辺に黒からのサガリがもとからあったとしても◇と打っておくべき形なのだな。
//