小林覚
1、先手がとれる
2、得できる
3、相手に反発の手段がない。
言葉にするとこれなんだが、やっぱり難しい。作中、同じ図が何回もあったりして混乱したけれども、要するに利かしかどうかの判断は、それなりに読めていないと無理だということがわかる。少なくとも、問題として提示されていた場面での着手点は、広く深く読んでいなければ出てこないし、その意味もわからない。さらにそこからの変化を比べた上で利かしかどうかを判断している。要するに読みがないと無理と。相手と自分の読み筋があっていれば問題ないのかもしれないが。
受ければ利かしという着手は実際打つけれども、それが利かしの手かどうかは今考えればほとんど結果的なもの。打つ前にこの手は利かしであるという判断はほとんどできていない。せいぜい二子に捨てる時にアテを決めるとか、ヨセの手筋でこれまた捨て石でという程度で、序中盤での全局を見た利かしは打てていないのがわかる。結果的に利いている持ち込んでいるという判断はできても、読みがあって、反発するしないの変化があって、さらに、利かしを打たない変化図までやってようやっと判断しているわけだ。俺程度じゃ無理。
ただし、利き筋を使った打ち方については感覚がなんとなくわかった。AとBのどちらからアテればいいかという時に、別のところ、ツケやカタとかで相手の動き出しを見てから決める。実際こういった部分も広く読めるようになれば、もう一子二子くらいは強くなれるんじゃないかという気がする。部分的形的に得な打ち方ができれば、それだけで今よりも十目くらい得しそうだ。
もっともそれらをきちんと読める力がなければならないのが前提なのだが、今よりも碁盤を広く見れるような訓練もしなくては。
競輪で勝負所の話をされてもねぇ。行かないし。他の競技でもそういうポイントはあるし。棋士は他に趣味はないんかと思われてしまいますよ。