ロッキー
借りるまでアカデミー作品賞をとっているとは知らなかった。脚本もスタローン。それまでは彼も色々大変だったらしい。
ロッキー・バルモアの(イタリアの種馬)という名前で世界戦を組むチャンプもぶっ飛んでるが、ロッキーというキャラクターとその人間関係の見せ方がメイン。トレーニングをはじめてから世界戦終了までの持っていき方は、ロッキーの人生最高の瞬間を切り取るということに関して、確かに完璧に近いように見える。でも、アカデミー賞な割りにちょっと弱い気もする。基本がロッキーというキャラの上に作られているからかもしれない。もしくは当時のアメリカ的な環境がわからないと、伝わってこない部分もあるか。なんとなく「波止場」にも似た印象がある。オチというものがないのもあるか。
トレーニングから世界戦終了まで30分くらいしかなく、熱い試合を見せるとかは流れ的にもそこまで重要じゃないが、昔のバラエティでしょっちゅう生卵をジョッキで飲むとか、「エイドリアーン」とかやっていたものは、実際一つ一つはそんなに面白いシーンではなかった。日本人的にキャラ的な映画であるし、いろんな面でそういうパロディ化しやすいものだったんだろうと思うに至る。
トレーナーのミッキーにマネージャーとして売りこまれるシーン。自分の全盛期に何もしてくれなかったと、怒りをあらわにしつつも、最後の最後で彼にマネージャーを頼むというくだりは、いろんな意味でロッキーを表しているようで印象深い。
WXIII 機動警察パトレイバー
今で言うスピンオフ的な作品。世界観や演出があまりに違いすぎない感じで進む。ただ、押井作品と比べるとセリフが少ない。その意味ではセリフ以外の部分での表現が非常に多く、脚本の違いといえばそれまでだが、説明台詞ではない形で様々な設定を散らばせては収束させている。13号の経緯。軍との関係。冴子のやり方等はパトレイバー的にはベタな設定であるものの、実際には秦と岬の関係を軸に流れていき、最後のタバコで落としている。
全然関係なく非常に気になるのは、焼くシーンで見せている13号のおっぱい。それは単に一美の細胞を使ったことによるものなのか、それとも別に意図があるものなのか。実は卵があるみたいな設定があるのか等々妄想は広がる。あと、あんな重要人物にふらふらさせてしまった秦は何をやってんだとか。最後の掲示板の文もなんか気になる。ここらへんは脳内補完しろみたいなことなんだろうか。劇場ならばパンフもあるからわかるのかもしれないが、レンタルじゃわからん。