僕が本当に伝えたかった上達の鉄則
武宮正樹
さらっと読んだ。
他の著書とかも読んでいるので、言っていることは今まで通りなんだけど、出てくるテーマ図とかムズイ。というかそれがわかればプロレベルなのだからわからないのは当たり前なんだけれども。
残念ながらそこを分かっていらっしゃらないようだ。と大体のプロの著書を読んでいて思う。それがわからんしできんからアマなんだよと。
まず判断ができない。それは当然で、プロなら簡単に見える手が見えてないのだから、正確な判断ができるわけがない。でもって手が見えてないどころか、そりゃもうアマ的な勝手読みしかできないから、弱い石を弱いと思わない。弱い流れなんか見えてないんだから。そりゃ見えてたら補強はするわ。
こうすれば筋ですよ。石の調子ですよ。と言われればそうなんだとは思う。しかし実際にヨンでいるときに、それがどうして良いのかという判断ができない。そもそも根拠のあるヨミができない。下手の考えのままだから上等な判断なぞできるわけがない。
要するに何よりも圧倒的にヨミが足りないということを知って頂かないと、と思う。だから弱い石を放置するし、生きている石に手をかける。それでも打っている時はそこが一番大きいと思って打っている。ざるよりも荒いヨミの土台で、どう意識を改善しても判断はよくならないんだよなぁ。
プロはヨミという前提があってこそ、ヨミが効かないところでの判断が重要になるのだろうけれど、俺くらいのアマはそもそもそんなレベルじゃないんだよね。
もちろん経験的にも大小の感覚はある。しかし根拠のあるヨミができるのは小ヨセレベルがせいぜい。それ以前なんかろくにヨメない。そんな状態でなんとか囲碁っぽいものをやっているに過ぎない。五路ですらギリギリなのに、七路以上なんてサイコロ振ってるのとさして変わらない。
プロが固い岩盤の上にそびえる高くて頑丈な城とすれば、砂上にテント張ってるようなもん。で、ヨミを鍛えようとしても、さっぱりなんだよね。
テーマ図とかではげせんせーがどう考えているかを知ることはできるし、為になるとは思うのだけれど、直接的に棋力が上がる手助けになる感じはそこまでしない。棋譜本というわけでもないし。ハゲせんせー哲学的な。
ハゲせんせー初心者は面白いと感じると思うけれども。
石の効率や形重視な点でヨーダとかと同じカテゴリーやねと感じる。高尾さんも解説聞いているとそっち系じゃないかって気もしている。